2008年10月29日水曜日

ガラパゴスの現状

Pod Castで聴こくワールドニュース第3回。 

今回はエクアドルのこの諸島のニュースに惹きつけられました。 
米ABC WORLD NEWS より   今回も南米の話題です。 


'The Challenge to Keep Them Just As They Are' 


ユネスコの世界遺産に世界で初めて登録されたガラパゴス諸島。 
南米エクアドルに属し、「Living Laboratory(生きた実験室)」とも呼ばれる。 
外からの危険にさらされることなく、生き物たちは、独特の生態系を保ってきた。 
ダーウィンが「進化論」を構想するきっかけになったとも言われる場所。 

数百万年前に多くの生き物のがこの諸島にやってきたときは、 
彼らの敵はその自然環境のみであった。 

しかし最近この島に増えている生物−人間−が今、彼らの新たな脅威となっている。 

30年前はガラパゴスにやってくる観光客はせいぜい年1万人ほどだった。 
しかし世界遺産に登録されて以来、その数は年々増え続け、 
昨年は16万1千人。 
多くの観光客が残す大量のゴミによって島の環境が激変してしまっていることに彼らは気づいていない。 

島には下水システムがなく、 
観光客の排泄物はそのまま島や海に垂れ流される、というのはほんの一例。 

ユネスコは昨年このガラパゴス諸島を「the List of Heritage Sites In Danger(危険遺産リスト)」に載せざるを得なくなった。 

政府は、島での人口増加の抑制と観光の規制により、この事態に対応するという。 
政府は84隻の特別許可を与えた船にのみ島への入港を許す。 
さらにすべての観光客は、訓練を受けたベテランの観光ガイドと同行でなければ島での観光を許されない。 

約2世紀前、チャールズ・ダーウィンが初めてこの島に上陸したときと同様、 
さまざまな意味でこの諸島は今も「不思議」である。 


(ABC World News  October 2  配信分より) 


ここでも「人間の経済活動と自然保護の両立は難しい」という言葉が 
当てはまると思う。 
観光産業の発展はその土地の自然や動物の破滅につながってしまう。 

ところで、日本でも今観光産業が脚光を浴びている。 
10月1日、「観光庁」が新たに発足した。
「2020年までに日本にやってくる海外からの旅行者の数を年2000万人にまで増やす(昨年は約830万人)」と本保観光庁長官が決意を述べた。 

エクアドルと同様、日本にも多くの世界遺産がある。 
また、宮城の松島などの日本三景に代表されるように、 
多くの美しい風景がある。 
外からの観光客数を増やす取り組みも必要だが、 
そういった日本の「宝」が破滅に向かわぬための努力も同時に始めなければならないと思う。 

観光産業においても日本が「ガラパゴス化」しないよう、気をつけなければならないと思う。

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