2011年12月4日日曜日

Black Jail

Pod Castで聞く世界のニュース

社会の闇をネタにすると違法拘束される国、シナの首都北京の話題。

BBC Global Newsから。

Black Jail

チベットに住むもと僧侶であった男性が、シナ政府の圧政への抵抗を示すため、焼身自殺を図るという事件が起きた。

彼は一命を取り留めたが、その他にも数名の男女が彼に続き焼身自殺を図るという事件が四川省でも発生した。

これら一連の事件は、“Black Jail(闇の刑務所)”と呼ばれる刑務所を運営するシナの違法の警備会社が北京当局の警察による取り締まりを受けたことに端を発する。

この刑務所は、首都北京に出向き、政府の圧政による自身や家族への不遇を当局に訴えるためにやってきた人を拘束するために使われているという。

BBCの記者が北京で取材した。

これこそがシナ政府が、都合のいいように自国の秩序をただすための“闇の手段”である。

Black Jail(闇の刑務所)”、つまりシナ当局が、政府に不満のある人々を閉じ込めるためのmakeshift(一時的な)刑務所であり、さらにこれは法律の範囲外で運営されている。

つまり、収容されている人々を保護するための法律は彼らに適用されないということである。

毎年数万もの政府に不満を持つシナ人が国中の至る所から首都北京へ出向き、政府への嘆願行動を行う。

彼らは、直接政府に訴えれば、何かをしてくれる、何かが変わると信じてそのような行動を行う。

しかし、そのような嘆願行動をしに行く人がいると彼らの出身地がばれる訳だが、その出身地の自治体の役人たちとしては、自分たちの行政のやり方に問題があるせいで彼らが中央政府に文句を言いに行っているのだと取られてしまうことになる。

これは地元自治体の役人たちとして避けたいので、北京へ嘆願行動に出向く人を止めようとする。

更に一部の自治体は、警備会社の人間を雇い、北京で嘆願を行っている人々を強制的に連れ戻すということもしている。

時には誘拐するように拘束し、反抗されれば暴力もいとわずに送還作業を行う。

北京の警察は、これらの行動は止められなければならないとしているが、結局はこのような違法な拘束行為が北京で数年間にもわたって野ざらしにされ続けている。

北京の高官たちも、このような嘆願者たちはやはり自分たちにとって都合の悪い事実を叫ぶ存在であるので、これら違法拘束行為に目をつむっている。

BBC Global News 12月2日 午後配信分より

毎日Pod Castで英米加のニュースを聴いていますが、

シナの話題でいい話題は聞いたことがないっすね。

常に悪い話題、信じられない話題、ありえない話題ばかり。

ため息も出ないっすね。

2011年11月9日水曜日

Suicide in South Korea

Pod Cast 世界のニュース

BBC Global Newsから

Shocking Suicide Rate in South Korea

南朝鮮でショッキングな事実が明らかになった。

ここ1世代で自殺率が400%も上がったという事実だ。

経済は成長し、南朝鮮の人々の生活はよくなっているように見える。

BBCの記者が、なぜこれほど多くの南朝鮮人が自らの命を絶つようになったのか、首都ソウルで取材した。

今は午前10時。

ソウルの「緊急サービス」に一本の電話がかかってきた。

電話の主は男で、ビルから飛び降りようとしているとのこと。

更にその男性はナイフを手にしている。

かつてスパイを収監していたこの地下の施設は、今自殺予防コールセンターとして利用されている。

オペレーターがこのような電話にしばしば対応している。

南朝鮮で一日に自殺する人は40人以上。

コールセンター職員の両親の世代の5倍以上だ。

職員のチーフを務めるキージョンファンによると、

彼らは電話対応に当たって、特別な訓練は受けていないという。

その代わり、彼らは彼らの間でtips(秘密情報)を共有するという。

チーフ「これまで、もう自殺を心に決めた人から電話を受けたことが何度かある。

自分が死んだあとの遺体のことを気遣う電話や、

どうしたらうまく自殺できるかということを聞かれたこともある。

もちろん、我々が説得して自殺を思いとどまらせることができたこともある。

しかし、ここでできることは限られている。

根本的に自殺者を減らすには、更なる資金が必要だ」

ジャングサンウーは21歳。

ここ10年、彼女は何度も自殺未遂をした。

いま彼女は、この精神病院でカウンセリングのサポートを受けつつ生活する決意をした。

彼女「これまで何度自殺未遂をしたか分からない。

それほど何度も自分を見失った。

そして今は違う生き方を見つけようとしている。

周りのみんなは、私がこうしようとすることに驚いたけど、

前よりよくなっていると言ってくれているわ」

しかし、問題は、この経済発展も著しく、生活も豊かで、この国の歴史上一番と言っていいほど世界への影響も与え始めている南朝鮮で、

なぜこれほど自殺率が高いのかということである。

南朝鮮は経済規模では世界で12番目。

インターネット普及率も極めて高く、夜にはクラブが多くの人でにぎわい、

仕事の合間には上品なカプチーノを手軽に楽しめる国。

しかし、朝鮮戦争後の苦難の時代に比べ、今の南朝鮮の人々は、それほど幸福でないように見える。

小児精神科医のキャンニーホン氏によると、

ここ40年の間、南朝鮮の親たちが子供に伝統的な価値観を重んじることを禁じてきたという。

その代わり、次のようなものを最高位のものにするよう子供に教えてきた。

小児精神科医「幼少期のころから、この国の子供たちは、金銭的成功を人生の最重要課題にするよう親から教えられている。

だからもしいい大学に入れず、いい仕事にもつけずにいる人間は、失敗した人生を歩む人間だと教わってきている。

そのような人生を歩むなら、お前は私たちの子でないと親から言われるのです」

記者「つまりそのような家庭に育ち、子供たちはいわゆるADHDAttention Deficit Hyperactivity Disorder 注意欠陥多動性障害)のような状態に陥ることが顕著になり、

さらにここ南朝鮮では、精神科医のところへ診察に行くことが難しいという状況もあり、それらが相まって自殺率の増加につながっていると言える部分もあるということですか?」

小児精神科医「そうです。この国では、子供は精神科に行くようなことは避けられるべきだとの風潮が強い。

そんなことで治療に通う暇があれば勉強をしろと親は思っているのです」

場所は戻ってジョンサングウーの滞在する精神病院。

彼女はいま笑顔でクイズゲームの準備をしている。

ここは言ってみれば自殺のプライムスポット。

南朝鮮の警察は、彼女のような人に手伝ってもらい、自殺防止キャンペーンを展開してほしいと呼びかけている。

この病院では、自殺という言葉はタブー。

しかし、南朝鮮の多くの人が、何が原因で自殺未遂をし、このような病院に収容される人がいるのか気になっている。

この国で、自殺はとても根の深い社会問題と化している。

そして自殺は今も猛烈な勢いでこの国中に広まっている。

自殺防止支援者たちは何とかしてこの流れを止めなければならないと活動を続けている。

(Global News 117日 配信分より)

以前にも南朝鮮(サウス・コリア)が世界一自殺率の高い国であると紹介しましたが、

これほど根深い事情があったのですね。

昔からの伝統的な価値観を一切教えない代わりに、お金が一番だという教育をする。

このような教育をすれば、自分だけ良ければいいという人間ばかり育つに決まっていますよね。

そしてそんな人間ばかりの社会とは、文字どおり殺伐とした世界なのでしょう。

人間同士の当り前に誰もが持っている、慈悲や惻隠、助け合いの精神などなく、

他人外道なろうがどうでもいいと皆思っている。

こんな社会で生きていれば死にたくなるというのは分からないでもないかもしれません。

オジャパメンもこんな社会で大きくなっていったのでしょうか。

サムスンや現代自動車などの躍進、韓流とかで最近目立つコリアですが、

このような裏の暗いというか黒い部分はなかなか日本のメディアは紹介しませんね。

こういうのをきちんと報道すれば、韓流とかにあこがれる人も減るんでしょうが。

2011年11月8日火曜日

An American firm is punished but China's food safety problems run much deeper

世界のニュース
今回は英the Economistという雑誌の翻訳です
黒い話題に事欠かないあの国のお話。

Food Safety in China
‘In the gutter’
米国のスーパーマーケットチェーンであるウオールマート。
最近、成長著しい市場であるシナでひどい目にあった。
豚肉のラベル貼り付けミスごときで2週間もの閉鎖を指示された、シナ西南のチョンキン地域の13店舗の営業を10月25日にやっと再開した。
シナの役人たちは近頃食品の安全性について目を光らせている。
そして、外国企業がその格好のターゲットになっているのだ。
食品の安全性に関するスキャンダルは、しばしばこの国の役人たちの怠慢や汚職によりさらなる悪化の事態を招くことがあるが、
それはたいてい一党独裁政権である共産党への国民からの風当たりが強くなることにつながる。
北京オリンピックが迫っていた2008年夏、シナ共産党の政治家は、この国が安全でクリーンであるというイメージを全世界の人たちに分かってもらいたいがために、
メラミン(毒性のある物質)入りの乳製品がシナ国内で製造販売されたというニュースを政治の圧力により揉み消した。
オリンピック後の9月にようやくメラミン乳製品のニュースを放送してよいと政府共産党が認めた際には、
すでに数万人もの赤ちゃんが被害を受けており、死亡した赤ちゃんもいた。

このようなことがたびたび起こってきた、共産党一党独裁政権のシナ。
国民は食の安全に関して、怒り心頭であった。
2009年にようやく、食品の安全基準を厳しくし、管理強化を促し、違反者により重い罰則を科すことのできる食品安全法がシナで施行された。
しかし、2007年に、賄賂をもらい特定の会社製の食品が安全であると嘘の宣言をしていた罪で前の国家食品薬品管理局のトップが死刑になった時と同様、
食品安全法の施行も国民に満足な安心感を与えることはなかった。
事実、それ以降も毒性物質の混入した食品はシナのどこでも買うことができるという状況が続いている。

以上のような事象に比べれば、ウォールマートの、ラベル印字ミスなど、取るに足らないことである。
シナ政府の言い分では、ウォールマートは、通常の豚肉を高級品と印字して販売していたとのこと。
しかし、それだけのミスで、シナ政府は店舗の一時閉鎖に加え、$575,000(約4千6百万円)もの罰金をウォルマートに科した。
2人のウォルマートの従業員が逮捕までされ、25人の従業員は取り調べを受けている。
シナ現地法人の社長と副社長は辞任した(ウォルマート側は事件との関連はないとしているが)。

シナ全土に350の店舗と10万人もの従業員を持つウォルマートは、
食品安全に目を光らせるシナの役人たちにとって、今や格好のターゲットになってしまった。
チョンキン地区で、2006年以降、虚偽の広告やら期限切れの食品販売やらの名目で、
ウォルマートは21回も処分を食らっている。
しかし、今回の店舗閉鎖と4千万にのぼる罰金というのは、他の小売業界の会社に対するものも含め、ここ最近で最も厳しい処分であるという。
政府のウォルマートに対する扱いは、「罰則が犯罪を減らす」という法律の原則の枠を超えた、行き過ぎのものであるという批判もシナ国内からさえもある。

チョンキン地区がそのような食の安全に対し品の中でも最も厳しいところであるという見方もあるようだ。
チョンキンの政治トップであるボーヒライ氏は、地区での組織犯罪に対する厳しい(というよりか情け容赦のない)取締キャンペーンを行っている。
かれはまた、共産主義スタイルの平等・質素・誠実主義の推進も行ってきた人物。
彼の熱烈な、国家主義の支持者たちもウォールマートへの厳しい処罰を後押ししている。
支持者たちはボーヒライ氏に、来年の末に行われるであろう共産党書記長の交代の際、党のトップになってもらいたいと願っている。
ユートピアというボーヒライ氏を支持するウェブサイトがあるが、そこには、
「ウォールマートの件は、我々が食の安全に対し断固とした決意を持っていること、そしていかなる食の安全を犯す違反も厳罰に処罰するということを意味する」という書き込みが載っている。

しかし、他の多くのシナ人がこのような書き込みに同調しているとは言えない。
ウォルマートの件とほぼ同時期に次のような、より国民を唖然とさせる、食のスキャンダルが発覚したからだ。
それは、gutter oil(排油)が生産され、多くのレストランで使われていたというものだ。
gutter oilとは、レストランなどで使用済みの排水溝等に棄てられた油を、食用としたまたそのまま使うというもの。
排水溝から取り出されたその汚い油には、悪臭を消すために、化学薬品までも加えられていたという。
そのような油は、発癌物質や毒性の泥等を含んでいるのは当然である。
政府のニュース機関であるヒンファ通信社までもが、このスキャンダルを最近の食に関する事件で最も悪質なものであるとし、
シナ国家の食の安全性に対する危機意識がどれだけ低く、危険なものであるかと報道している。

先月(九月)、シナの警察はこのgutter oil(排油)を製造したとして32人を逮捕し、
14の地区で90トンもの排油を回収したと発表した。
政府寄りの報道機関の間でも、cynicism(シニシズム、皮肉)が広まっている。
ある、政府が母体である報道機関は、毎年200万トンもの上記のgutter oil(排油)が、食の安全に疎い国民によってレストラン等で消費されていると報じる。
これは、シナの10件に1件のレストランで排油が使われている計算となる。
この件を調べていた報道官、リ・ヒアン氏が先月謎の死を遂げたが、
これはシナ政府が、この国の食の危険さを暴露しようとする奴らはみんな黙らせてやるという態度で手段を選ばず攻めてくるぞ、という不安を国民にあおるものとなった。

シナ政府は、食の安全に対する国民の不安を解消できないことに苛立ちを募らせている。
10月19日には、首相であるWen Jiabao(温家宝)が閣議を開き、
その中で、営利企業における正直さの欠落を認め、国民に誠実であることの大切さを教える努力を国としてもっとすべきであると呼びかけた。
Wen氏は残り16か月の任期で、解決困難であろう重い責務の遂行を迫られることになる。

(英the Economist 10月29日 print editionより)

シナとはいわゆる中国のことですが、この国の食が危険であるということ、またこの国の国民にモラルというものが全くと言っていいほどないということは、我々には周知の事実ですね。
先月も、ある少女が何台もの車に轢かれたというのに、何十人もの通行人が知らんぷりで通り過ぎるという報道がありました。
また、ウォルマートに対し厳しい措置を取ったということが書かれていましたが、
最近シナ政府は小平時代の改革開放路線から転換し、外資企業を追い出す方向に舵を切り始めてるとのことです。
20年~30年前は、海外の技術がのどから手が出るほど欲しくて、良い顔をして海外企業の誘致を積極的に進めていた。
しかし、もう海外の技術は十分に盗み取ったというので、もう用無しということで、外資には出て行ってもらいたい。
しかもただ出て行ってもらうのではなく、多くの金をむしり取って、絞って絞ってから出ていかせるというのが策略のようです。
ウォルマートもラベルの張り間違えだけで4000万円以上もの罰金を科せられていましたね。
このような国とはまともに付き合わないのが他国の策略であると思いますが。

ちなみに、今朝の朝刊にも、シナに関する信じられない記事が…
「中国高速鉄道時速195キロで居眠り運転」(日経11月8日朝刊国際面)
「北京で大気汚染懸念 中国当局測定、米調査とかい離」(同国際面)
ほんま黒い話題に事欠かない国ですね

2011年10月24日月曜日

Brain Cancer

Pod Castで聴く英国のニュース

英国BBCから。

‘Mobile Phones Won’t Cause Brain Cancer’

携帯電話の使用は、脳に悪い影響を与えないという研究結果が出された。

英国メディカルジャーナルがデンマークの34万人の被験者に依頼して実験を行った。

BBCの記者が取材した。

携帯電話の電波が人体に悪影響を与えるのかどうかという研究は、

20年も前から行われている。

その研究の多くで、悪影響はないとの結果が出ているが、完全に人体への影響はないと信じられない人もまだいるだろう。

今年初め、WHOWorld Health Organization)が行った調査では、

18年以上携帯電話を使用している人に、脳のがんや中枢器官の破壊といった症状の発生率の増加は見られなかったとのこと。

ただ、この調査のリポートによると、更なる調査、特に子供が携帯電話を使用した際の悪影響を綿密に調べていく必要があると記している。

この調査結果に対する反応はさまざま。

安心したと言う人もいれば、調査の方法に疑問が残ると、不安を述べた人もいる。

とくに、携帯電話を最も頻繁に使用すると思われるビジネスマンが調査対象から除外されていることが不安を大きくしているようだ。

BBC Global News  October 22 配信分より。

参考にしてください。

2011年10月13日木曜日

Chinese calligraphy

Pod Castで聴く世界のニュース

今回はシナの話題。

BBC Global Newsから。

Young Chinese struggle with their alphabet

シナの経済発展が進むにつれ、世界中でシナ語教室の数も増えている。

しかし、当のシナでは、コンピュータの扱いに慣れてしまった若者が、

古くからの伝統的かつ複雑な「書く」習慣を身につけていないという問題が顕著になってきている。

上海の学校では、calligraphy(書道)の授業が必須科目となり、試験に合格せねばならないようになった。

シナ人BBCの記者が上海で取材した。

ここはcalligraphy(書道)の授業を行っているとある学校の教室。

生徒たちは黒い石で造られ、鳥のモチーフの彫ってあるシナの伝統的な机を使って授業を受けている。

墨の独特のにおいが鼻につき、それは私に小さかった頃の書道の授業を思い起こさせる。

私の住んでいたシナ南部地方では、5歳の時点で、書道は必須科目であったから。

数世紀にわたり、書道はこの国で、どんな子供でも当たり前のようにできていた。

大きな書道筆の握り方、文字を書くための上手な筆跡といったものを子供のころから学んでいたのだ。

英語やロシア語など、インドヨーロッパ言語のアルファベットと違い、

漢字の一文字一文字は意味があり、その文字の発音だけを表しているのではない。

calligraphy(書道)の先生のチェン氏はこう話す。

「書道の技術を身につけることは、今のシナの子供にとって、

これほど大事なことはない。

シナ人にとって、どのように書くかは、その人がどのような人であるかさえも表す。

シナ人が自分の国を愛するなら、その言葉を愛さねばならないという諺さえあるのです。

シナ人はきちんと書くということを一人一人ができなければならない」

しかし、上海の教育者は口をそろえてこう話す。

最近の若者は、携帯電話のメールに慣れ、コンピュータなどによるコミュニケーションに頼りすぎている、若者は「書く」力を失っている、と。

先ほどのcalligraphy(書道)の教室。

30人ほどの生徒がいて、みな1213歳。

みなパソコンの扱いには慣れている。

何故シナでこれほどコンピュータの授業に力が入れられているかというと、

IT(Information Technology:情報技術)をマスターし、未知の世界への探索心を養うことは、

20世紀を生きる人間として必須であるという認識が強いからである。

しかしそれは、シナの精神的な、かつ根本的な方向転換をも意味する。

パソコンを使うとき、シナの子供たちは、西洋文字のアルファベットを使って文字を入力する。

そして、いくつかの変換候補の中から、最適な漢字を選択、入力する。

漢字を覚えている必要はあるが、実際に書く必要はない。

13歳のハンェンは、ペンを持つまではいいが、そこから先、漢字を忘れてしまい、

何も書けないと話す。

ハンェン「文字を書くときは、それを覚えながら書かねばならなかった。

もしくは、いつも手元に辞書を置きながら書いていた。

しかし、パソコンで入力する際は、キーボードに慣れてしまえばそれで終わり。

そのほうがずっと楽チン」

放課後、生徒たちは授業で使った、墨で真っ黒の筆を洗う。

この書道の授業は上海のすべての学校で必須となり、

試験でも書道科目を受ける必要がある。

古代から続く、子供たちにとって難しいといわれる書道が、近代技術の猛威に立ち向かう精神的強さを彼らの中にはぐくんでくれることを、

上海の教育者たちは願っている。

(BBC Global News 神無月十二日 配信分より)

シナとはいわゆるChinaのことですが、

この国は文革ぐらいのときに、昔からあった漢字をかなり簡素化してしまったそうな。

今この国の漢字は、かつての「たをやめぶり」のような勢いをなくし、

かなり弱々しい文字になってしまっているのだそう。

翻って、今シナに合併される危険をはらむ台湾。

ここでは毛沢東・文革の影響はほぼなく、古代からの漢字を今も使い、

迫力のある言語を駆使している。

同じ言語体系、漢字を使う国であるのに、

シナが異常に見えて台湾がまともな国に見えるというのは、

このような違いのせいなのかもしれません。

それにしても、上海のある子供が、ペンを持っても文字が書けないというのには少々言葉を失いました。

今の日本の子どももパソコンには慣れているとはいえ、

文字を書けないということはないでしょう。

学校でも昔から書道の授業はありますし、

巷には書道教室というのもまだ多く見られます。

まぁこの記事も上海のことだけを取材していますので、

シナ中全てがこのような状況であるというわけではないと思いますが…。

2011年10月7日金曜日

doing business in tokyo

Pod Cast で聴こう世界の事情

Steve Jobsのおっさんが亡くなりましたね。

私はiPhoneiPadMacは興味ありませんが、

iPodだけは非常にお世話になりました。

オバマのおっさんが、Jobのおっさんに死に関して、

「アインシュタインやエジソン以来の天才を失った」と

演説の中で哀悼の意をあらわすコメントを述べたそうですが、

京都大学教授の正高信男教授によると、

エジソンには注意欠陥障害があり、アインシュタインは癇癪持ちで、脳障害や学習障害があったとのこと。

「普通の人」ではない特異性が天才につながると述べています。

Jobsのおっさんも、手法が強引だったり、アイディアが独創的すぎるなどの理由で自分が作ったアップルコンピュータという会社を他の会社から引っ張ってきた役員に追放されたり、

新製品発表のプレゼンの場でも、全世界に放映されるというのに、髪型は手入れをし損ねたただのおっさん、口周りは無精ひげがボボボーボボーボボー、服装もいつも黒のとっくりと薄汚いジーンズという、50代のときめきを忘れたじじいみたいな格好で行っていたり、

ちょっとおかしいと感じるとこがありましたが、そこが「まとも」な人にはわからない天才性を備えていた証拠になるところだったのかもしれません。

ちなみにモーツアルトっていうおっさんも、

音楽の才能はずば抜けていたが、

カネの使い方がわからず常に借金ばかり、

礼儀等は全く知らず、いつも周りの人をイラつかせてばかり、

結婚して子供がいるのに毎晩のように女友達と遊び呆けている、

最後には性病対策で水銀などわけのわからないものを薬として服用していたために

30代の若さで死んでしまったと言います。

天才とは、他の要素をすべて捨て、ある一分野に全てを捧げることで生まれる人種なのかもしれないっすね。

で、今回は日本でビジネスをするために知っておきたい話。

the Economist Pod Cast

‘Doing Business’より

Doing Business in Tokyo

日本の首都、Tokyoでビジネスをする、Tokyoに出張になった、こんな時は、以下のことを心に留めておくといいですよ。

まず、日本人の習慣から。

日本のビジネスマンとの取引で、待たされてイライラするということはまずありません。

時間の正確さという点では特に秀でています。

次に、どこに滞在するか。

Tokyoは、世界でも最大の都市。

1200万の人が住み、近郊地域も合わせると、3600万もの人がいます。

都心部には、高品質のホテルが数多くあります。

とくに、由緒あるホテルとして、オークラ、ヒルトップホテルがあります。

オークラは東京オリンピック開催に合わせて開業しました。

古風な雰囲気もありますが、とても美しく、ファンタスティックです。

東京のロマンチックな夜景を楽しみたいなら、オークラがお勧めです。

タクシーは都心のどのホテルからでも使えますし、10分ほどで都心のどんなところでも連れて行ってくれます。

公共交通機関も非常に便利で質が高いです。

運賃は約2ドル(約160円)。

車内はとてもきれいで安全で、reliable(信頼できる)です。

ただ、Tokyoでは英語が通じにくい。

タクシードライバーや日本人の通行人が案内できるよう、

英語と日本語が併記してある地図を持ち歩くことが必須です。

タクシードライバーさえ英語はほぼ通じません。

地下鉄の日本人の乗客もほぼ英語はしゃべれないと言っていいでしょう。

ただ、ほとんどの地下鉄の駅で、案内表示はkanjiと英語が併記されています。

日本に滞在する際、外国人が必ず知っておかなければならないこと、それは、チップを渡してはいけない、ということです。

みなさんの記憶に残るようにもう一度言います。

チップは絶対に渡してはダメです。

理由としては、日本ではチップを渡すことはinsult(侮辱)とみなされるからです。

もし、日本で日本人にねぎらいの気持ちをこめてチップを渡そうとしても、

断られるはずです。

それはinsult(侮辱)として受け止められてしまいます。

感謝の意を表すつもりでチップを渡そうとしても、日本ではそれはその人をhumiliate(辱めを与える)することになってしまいます。

ただ、タクシードライバーだけは例外です。

ドライバーの運転や対応に感動し、感謝の意を表す意味でチップを渡すということだけはOKです。

また、支払い運賃が970円など中途半端な額で、紙幣を渡しても釣り銭額が少ないときは、

釣り銭をもらうのを断るというのもOKです。

日本人ならこのようなとき「いい、いい、いい、いい」と言い、足早に去っていきます。

しかし、この場合を除いては、決してチップを渡してはいけません。

日本のビジネス文化には、ある種の“myth(神話)”や、“aura(霊気)”があります。

1960年代や70年代のいわゆる精神主義的な日本人のイメージは、最近は変わってきています。

例えば、いかなる時でも、ネクタイは締めていないといけない、という風潮は近頃はなくなり、

夏の暑い時期にはノーネクタイが失礼ではなくなっています。

ただ、時間に正確でなければならない、という観念は根強く残っており、

日本のビジネスマンは約束時間の5分前には必ず来ています。

また、Business Card(名刺)の扱いについても気をつけなければなりません。

Business Card(名刺)を日本人のビジネスマンから受け取った際は、

まるでダイアモンドの指輪を扱うように丁寧にしまい、

また自分のBusiness Cardも丁寧に渡さなければなりません。

もらった相手の目の前でBusiness Cardを折り曲げたり裏返しにしては絶対にいけません。

そのような行為は、侮辱行為とみなされかねません。

しかし、この時間と名刺の儀礼さえきちんと守れば、

他の面は多少カジュアルでも許容される風潮が今の日本にはあります。

ただ、まだ一部の日本のビジネスマンはstiff(堅物)と言われる人もいます。

また、日本で会社社長やCEO等に面会する機会がある際は、

絶対に足を組まないようにしてください。

オバマ大統領は日本の首相と面会する際、足を組んで話をしていましたが、

ビジネスの場で、特に取締役等の人と話をする時にはこれはご法度です。

失礼すぎますし、西洋では当たり前のことだからいいや、という風にはなりません。

礼儀作法には気をつけるようにしましょう。

ただ、あまり過度になる必要はありません。

Tokyoに来る時期でベストシーズンは、夏以外です。

678月の東京はできれば避けたい。

この時期の東京は、世界でも最も暑く、brutal(残酷な)です。

8月の東京に比べれば、同時期のアフリカやウガンダのほうがましです。

日本のビジネスマンの特徴として、bow(お辞儀)が挙げられます。

これは初対面の人に敬意を表す意味を持つ大事な習慣です。

先述のオバマ氏も日本の天皇に謁見した際は深々とお辞儀をしていました。

外国人ビジネスマンとして、このお辞儀に対し、どう対応すればよいか。

もちろん、お辞儀し返すことが第一です。

このとき大事なのは、相手のお辞儀を真似るということです。

日本のお辞儀は多くの種類があり、また、それぞれのお辞儀には意味が込められています。

カジュアルな、あいさつ代わりのお辞儀もあれば、

エレベーター等で知らない人が開ボタンを押し続けて待っていてくれた時に軽い感謝の意味でするお辞儀もあります。

また、謝罪の時にもお辞儀をします。

このときには非常に深く頭を垂れます。

また、ホテル等に行った時にも従業員がお辞儀をしてきます。

これは、あなたのservant(使用人)ですよ、という意味を込めたお辞儀になります。

このようなときにはお辞儀をし返してはいけません。

ただの物まねピエロにように思われてしまいます。

ただ、基本的にはお辞儀をされたら返してください。

これは必ず日本のビジネスマンに好印象を与えます。

1日中必要な時に必ずお辞儀をしていれば、気に入られ、

日本語が喋れるただの外国人よりよっぽど厚遇されるはずです。

このようなことに気を付け、日本に来る前に簡単なお辞儀の練習をしておくとよいでしょう。

ただ、過度にならないことも大切です。

あらゆる場でいちいち深いお辞儀をしているのは、滑稽とみられてしまう恐れもあるからです。

日本のビジネスマンとの会議で重要なことは、

何も隠さずすべて話すということ。

日本の会社が外国の会社と契約を結んだりする際は、

非常に時間をかけ、強固な関係をまず結ぼうとします。

外国人にとっては、これは煩わしいと思えるかもしれませんが、

後々困った時に強力な助言者、また協力者となってくれます。

ですから、もし日本の会社との契約に煩わしさを感じた時は、

そこで諦めたりせず、

日本側の長い長い信頼関係の構築までのステップに辛抱強く付き合うことが大切です。

日本の会社には、“Real business gets done outside of the office(本心のビジネスはオフィスの外で)という信念がある。

つまり、仕事が終わった後、酒を酌み交わし、そこでオフィスでは話しにくいことも話そう、ということである。

ですから、仕事時間内のミーティングのほかに、仕事時間外の「非公式」なミーティングにも出なければ、日本のビジネスマンと信頼関係を築けないということです。

仕事が終わって仲間と夕飯を食べに行く。

そこでは必ずアルコールを飲み、昼間の堅苦しさが崩れ、

あらゆる心情を吐露してくれる。

アフター5の飲み会でのアルコールで、

心から分かり合えるという考え方が日本のビジネスマンの間で根強いのです。

このような場で、ビジネスの議論や交渉のことを持ち出すのがよいかもしれません。

日本は、フランスに似ているところがあります。

充実した生活を送り、美味しいものに舌鼓を打つという願望が強い。

日本には素晴らしい料理とアルコールの文化があります。

酒もビールもウィスキーも、質の高いものが非常に充実している。

我々日本以外の人間が日本に上陸すると、それは、世界でもっとも食文化の豊かな地に着いたということが言えます。

実際、Tokyoはミシュランで星を獲得した料理店が最も多い都市なのであり、

本場フランスを上回っているのです。

どこでランチやディナーを楽しむか、

これは全ての日本のビジネスマンが決断に悩むところなのです。

それほど、美味しいお店がたくさんあります。

多くの日本人は、外国人が日本料理を嫌いであると信じています。

それ故、海外のビジネスマンは、しばしば東京なのにイタリアンやフレンチのレストランで食事をしようと誘われます。

これは、例えば生魚は食べないという我々に対する気遣いなのでしょうが、

この考え方は、最近では違ってきています。

多くの海外からのビジネスマンは、この国独特の、洗練された日本料理、

特にsushiを食べたいと思って日本を訪れています。

ですから、日本のビジネスマンに食事に誘われた際は、

あなたの方から日本食が食べたいと主張してください。

Tokyoは、世界で最も安全な都市です。

犯罪などほとんど発生しません。

午前2時に若い女性が一人で歩いているような都市は、

他のどんな国にも見当たりません。

本当に安全な都市なのです。

ここは世界でも稀に見る洗練された都市です。

エキゾチックで、他の都市にはない魅力があり、神秘的で、近代的。

他のどんな都市より近代的と言っても過言ではないでしょう。

Tokyoの人々は高度のガジェットやテクノロジーの使用にも慣れています。

日本人は私があった人種の中でもっとも素晴らしい人々です。

彼らは運命を受け入れる民族であり、軽快であり、初めて会う人にはよそよそしくしてしまいますが、

いったん心が通じ合うと、他の国の人間には見られないほどフレンドリーになってくれます。

人との交流をとても大切にする人々です。

是非東ここTokyoで友人を作り、この世界でも最も素晴らしい国で過ごせる喜びを感じ、

ビジネスに励んでください。

※ここではTokyoは日本の首都であるので、日本という国そのものの意味もあります。東京のことだけを示しているのではありません。日本全体を示しています。英語では首都の名前でそのまま国名を表すことがしばしばあります。例えば、英語のニュースの中で、イギリスのことをロンドンと言ったり、アフガニスタンのことをカブールと言ったり、南アフリカのことをヨハネスブルクと言ったりします。

the Economist 106日 配信分より

この“Doing Business”シリーズはこれまでロシア・モスクワや、ブラジル・ブラジリア等での特集もありましたが、

これだけよく書かれているのは、Tokyoが初めてだと思います。

海外からの人にとって日本がこれほど魅力的だというのは、

なかなか私たち日本人も気付きにくいところであると思います。

震災の原発事故の影響があるのにこれだけ良くリポートしてくれるというのは、

本当に日本という国、そこの都市、そしてそこの人々が魅力的であるからでしょう。

ちなみに、私はチップを差し出されたなら、

侮辱などとは取らずに、素直に受け取りたいです。

もちろんチップを頂くに見合うサービスなど提供できる器はないのですが。