2008年10月29日水曜日

韓国のマッサージ師たち

POD CASTで聴くワールドニュース第4回。 

今回は、韓国からマッサージ師の話題。 


英BBC Global News より。 


韓国では、プロのマッサーシ師として働けるのは、blind people (目の不自由な人々)だけであるという。 
しかし、近々彼らのこの「特権」が奪われるかもしれないという。 
この「特権」が、sighted people(普通に目が見える人)にとって「差別である」という声があがっているのだ。 

韓国に住むblind people(目の不自由な人)の中には、盲目となって公務員や会社員などの職を辞めざるを得なくなったという人が多い。 
彼らの多くがこの「特権」を使い、マッサージ師になるという。 
もともと教師をしていたが、盲目となり、マッサージ師となったハンさんは、 
「目が見えなくなって、マッサージ師以外の仕事はできなくなった。 
家族を養い、そして社会の一員としてい続けられるために、 
マッサージ師としての訓練をもっと積んでいきたい。」と話す。 

韓国には約7000人のblind(目の不自由な)マッサージ師がいる。 
しかし、実は、韓国の多くの都市には、目が不自由でない健常者であるのに、 
違法でマッサージ師として働いている人が50万人もいるという。 
彼ら(目の見える、違法マッサージ師たち)が、 
「目の見えない人だけマッサージ師になれるという特権は健常者に対する差別である」として、 
国の憲法裁判所に対して訴訟を起こした。 
訴訟団代表のパクさんはいう。 
「目の不自由な人だけにマッサージ師になれるという特権を与えるべきではない。」 

街頭では、「正当マッサージ師」集団と「違法マッサージ師」集団の対立デモがよく起こり、時にはけが人も出るという。 
韓国の厚生大臣の話によると、経済の急激な発展に伴い、
このような諸問題に対処する法整備が時代の情勢に追いついていないのがこの問題の原因であるという。 

この「特権」が社会の少数の「弱者」に対する「価値のある保護」であるのか、
それとも「不平等社会に対する愛国心ゆえの口実」なのか。 

裁判所の判決は数週間後に下される。 

(BBC Global News  October 4  配信分) 


社会における弱者への過度な保護や支援は、そうでない人々のインセンティブ(やる気)を削いでしまう可能性がある。 
しかし、障害を持って生きるということは、そのようなことを経験したことのない人には想像がつかないほど大変なものであるというのも事実である思う。 
私も高校生の時に、腰に障害を持って歩けなくなり、短期間だが車イス生活を送ったことがある。 
ただ普通に歩くことができ、走ることができるということがどれだけ幸せで恵まれていることかということをその時感じた。 
目が見えないという障害は、これとは比べ物にならないほど重大なことであると思う。 

障害を持つ人もそうでない人も、満足に生きられる社会を作ることを私たちは目指さなければならないですよね。

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