POD CASTで聴くワールドニュース第20回。
英・米・加とも、最近のニュースは、
ソマリアでの海賊の話題に重きを置いているようです。
ソマリアは現在無政府状態で、
そのような海賊を取り締まることができないのが、
海賊によるタンカー等の襲撃が頻発する原因とのことです。
BBCでは、海賊メンバーへのインタビューも放送していました。
あるメンバーは、
「ソマリアの貧困と飢えに苦しむ現状を世界に伝えるためにこのような行為をしている」
と話しました。
今回は、そのソマリアから海峡を隔てた中東の国、
サウジアラビアから、下着の話題です。
英BBC Global Newsから。
'To Change The Way That Women's Underwear is being sold'
女性の下着の販売に関する「変革」がサウジアラビアで起きようとしている。
現在、サウジアラビアのすべての下着販売店で働くのは、
男性スタッフのみ。
女性は、見ず知らずの男性店員を通して、下着を買わなければならない。
多くのサウジアラビアの女性がこのことに不満を持っており、
国内で下着を買う女性はほとんどおらず、
オンラインショッピングや、
他国へ旅行に行った時に下着を買うという女性も増えているという。
しかし、このような現状を変えようという動きもある。
BBCの記者がサウジアラビアの都市、ジッダで取材をした。
サウジアラビア王国は、古くからの伝統にしたがい、
かつ保守性を守る国として有名だ。
下着に関しても、男性スタッフしか販売できないという特異な決まりがある。
2006年、政府は、女性も下着販売店で働くようにすべきとの法律を可決した。
しかし、一部の政府高官から、
下着店で女性が働く姿を見かけるなど、
もってのほかであるとの意見があり、
その法律は2年経った今も施行されていない。
ジッダ女子大学の講師であるリーン・アサドさん。
この法律を施行するための運動を進めてきた。
アサドさん「下着を買う際、サイズや色やデザインを店員さんに相談する必要もある。
そんなことを、まったく見も知りもしない男性店員なんかに聞きたくない。
サウジアラビアで女性が下着店で働けないというのは、
どう考えてもおかしい。
他の近代国家でも、このようなことはないであろう」
アサドさんは、フェイスブック(アメリカ発のSNS)を使い、
オンラインでの運動も進める。
すでに数百人もの人々がネット上で彼女の活動を支援している。
彼女は自分のページで、
「来年の1月1日までにこの法律が施行されなければ、
サウジアラビアのすべての下着販売店に対し、
不買運動を呼びかける」
と宣言を出している。
(BBC Global News November 24 配信分より)
保守性の強い中東サウジアラビア。
性別や宗教、家柄などにより、
未だに就ける仕事と就けない仕事とがあるようです。
イスラム教国であり、コーランを厳格に順守してい故に
このような状況にあると思われますが、
同時サウジアラビアは世界有数の石油産出国でもあります。
世界中の民主主義国と石油を通して取引を行うということを意識し、
欧米や日本に合わせた、
さらなる民主化への変革も期待したいところです。
来年の1月1日までにこの法律が施行されることとなるのか。
それともアサドさんを中心とした下着店ボイコット運動が勃発するのか。
推移を注目していきたいところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿