2010年7月25日日曜日

サクラダ・ファミリア

pod castで聴く英国のニュース

今回はガウディのサクラダ・ファミリアの話題。

英国BBC Global Newsから。

『スペインでもっとも著名な建築物のひとつと言えば、
サクラダ・ファミリア。
ガウディにより設計されたこの建物は、
世界屈指の建築物と言っても過言ではない。
世界遺産を規定するユネスコの年次会議で、
最近このサクラダ・ファミリアが議題に上がった。
サクラダ・ファミリアの真下に、
高速鉄道のトンネルを通す工事が計画されていると言うのだ。

BBCの記者がスペインで取材した。

多くの観光客でいつもにぎわう、サクラダ・ファミリア。
毎日7000人もの観光客が目を凝らして眺めるこの建築物の
建設が始まったのは、約120年前。
まだ終わっていない。
設計はガウディ。

しかし、このサクラダ・ファミリアの未来に警鐘を鳴らす事態が
発生しようとしている。
それが、この建築物の地下での高速鉄道のトンネルの工事。
マドリードとバルセロナを結ぶラインとなる予定だ。

サクラダ・ファミリア側は、地下トンネルのルートを変更するよう、
裁判所への訴えに出ている。
サクラダ・ファミリア工事関係者のサニュエル氏はこう話す。
「地下トンネルは、サクラダ・ファミリアのほぼ真下に作られようとしている。
このせいで、サクラダ・ファミリアの地盤が弱くなることは確実だ。
サクラダ・ファミリアは世界遺産。
その真下に高速鉄道を走らせるなど、論外。
しかし、なかなか私たちの声は届かない。
今は、裁判所の判決を待っている状態。
しかし、日に日にトンネル工事はサクラダ・ファミリアの真下へと
近づいているんです」

この日は、地上約170メートル地点で、
塔の建設を進める作業が行われていた。
この塔の作業には慎重を要する。
しかし、地下での鉄道トンネル建設の振動で、
塔の建設にも支障が出てしまうと言う。

当局側の主張によると、地下鉄道トンネルの建設は、
検証に検証を重ね、
サクラダ・ファミリア建設にまったく支障が出ないように進められていると言う。
また、この高速鉄道も、スペインにとって絶対必要であると言う
調査結果も出ていると言う。
当局の担当者はこう話す。
「この鉄道は、スペインにとって、必ず必要なんです。
また、われわれは、あらゆる建築物、
特にサクラダ・ファミリアにまったく影響が出ないように
工事を進める手法をとっている。
安全に何より気を使っているんです」

では、観光客はこの地下トンネル工事についてどう思っているのか。
サクラダ・ファミリアは、この建築物への入場料金
の他に、寄付でその建設および維持・管理がなされている。
ある女性観光客「トンネルの建設はいいことではないと思う。
万が一、トンネル工事でサクラダファミリアが倒れてしまえば、
バルセロナがをの象徴を失ってしまうことになるから」
ある男性観光客「他の都市でも地下鉄の建設で地上の
建造物が倒れてしまうことが過去にあったと聞く。
やっぱり、地下トンネルの建設は良くないよ」

政府はこの問題について、手をこまねいている状態である。
ガウディから1世紀以上の想いが詰まったこの建物。
一体どうなるのか』


7月23日配信分です。


伝統は崩さず守ってほしいと言うのが、
私の意見です。

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