2010年5月23日日曜日

ポッドキャストの英国ニュース。

梅雨っすね。

`Swine Flu Vaccine´
(ビービーシーグローバルニュースから)

新型インフルエンザ発生から一年。
昨年のWHOのパンデミックにより、多くの国がワクチンを買いあさり、今はその数億ドルぶんの在庫の山に頭を抱えている。
しかし、新型インフルエンザのワクチン買いあさりの流れに乗らなかった国がある。
その国は一本のワクチンも買わなかったそう。
その国の国民はどのように感じているのだろうか。

ビービーシーのリポーターがポーランドで取材した。

ポーランドの首都ワルシャワのメイン通り。
至るところから音楽が流れる。
今年はフレデリック ショパンの生誕200年にあたる特別な年。
ショパンの音楽でこの町は盛り上がっている。
しかし、今ショパン以外に人々の話題をさらうものがある。
昨年の新型インフルエンザ大流行の際、ワクチンを一本も購入しないと決めた政府の決断だ。
これにより、数億ドル(数百億円)ぶんの政府予算が浮いたというが…
何人かにインタビューしてみた。

ポーランドのある女性「あの時の政府の決断は正しかったわ。
結局新型インフルエンザも収まったし、
高いワクチンを購入するのは、先進国を利するだけ」
ある男性「ポーランド政府の決断は間違っていない。
あれはあれで国民に対して責任を果たしたんだ」

ある女性「新型インフルエンザは思ったほど深刻なウイルスではなかったわ。
ポーランドは貧しい国。
お金を節約しなきゃ!
確かにポーランド政府の決断はリスキーだったけど、
結果的に財政負担の軽減を実現したのよ」

ポーランドの副厚生大臣、アダム・フロンチャック。
昨年の秋、彼は新型インフルエンザウイルスワクチンの値段の高さと、製薬会社が示した購入の条件に大いに不満だった。
彼は新型インフルエンザはやがて毒性の弱いものになり、いずれ収束するとみていた、という。
今となっては、その予想は正しかったと言える。
しかし、当時副厚生大臣としてその決断をするのは、大変勇気のいることであった。

副厚生大臣「あのときは大変だった。
メディアが怒っていたんだ。
『いつになったらワクチンを買うんだ』と。
毎日毎日『when? when? when?』と言われていた」

当時、他のヨーロッパの国々と同様、ニュースのヘッドラインはいつも新型インフルエンザの話題。
私はポーランドのメインテレビ局の科学編集部のスワフィス氏に話を聞いた。
スワフィス氏「当時、国民は二つに割れていた。
政府の決断に頭にきていたものと、
その決断を決めた副厚生大臣をヒーローと言うものと」

新型インフルエンザパンデミック宣言から一年。
ポーランドでの新型インフルエンザの死者数は約180人。
他の国の死者数割合と比べて、さほど変わりはない。
政府のワクチン不買の決断は確かに国民を二分し、医療従事者たちを混乱させた。

今は、他のヨーロッパで数億ドルぶん余っているワクチンの在庫をこの国は抱えていない。
この事実は、ショパンの音楽と同様、ポーランド国民の耳にとても心地の良いもののようだ。



なんか日本でもワクチン余ってるみたいすね。

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